カフェにふさわしい会話
(写真は洞爺湖の近くのカフェ)
今日は、秋晴れに巻積雲で、風も秋の匂いしてた。
夜になって、そんな空気によく似合う、何か涼しいトーンの映画観てみたいなと思って、
高校の時に一度観た映画『Le Amants du Flore』(2006)を観た。
日本語に直訳すると「フロールの恋人」になる。フロールというのは主人公たちが通う有名なカフェのこと。
(フロール=ローマ神話に登場する花と春と豊穣を司る女神)
主人公のSartreとBeauvoirもそうだけど、他にもここに通う有名人がたくさんいたから、かなり観光客に人気みたい。
でもカフェを思う通りに楽しむことは、そう簡単ではないとずっと思ってる。
特にこのCafe de Floreみたいなカフェは、下手すればパリ症候群みたいになる確率が高いと予想してる。。
なぜなら、そのカフェにふさわしい空気を作り出すことが難しいから。
先週『Belle et Sébastien』を観た時も思ったんだけど、
観光でアルプスに行っても、映画のあの空気になれるかな?
「こうやって山に登るけど、このすぐ下に我が家がある。」
「学校にはまだ行ってない。将来も多分ずっとここにいる。」
「一番の関心は羊のこと。」
そんなマインドセット。
ここ最近、旅行行くことが怖くなってきてる。
どこ行っても、同じような寂しさ、同じような心配事でせっかくの景色を同じ色に染めちゃう。そんな不安がある。
Alain de Bottonの『The Art of Travel』のように。
Elena Ferranteの『The Lost Daughter』のように。
そのジレンマが解けるまでは、新しい旅に出ないと決めた。
カフェの話に戻ると、そうだね、今カフェに行ったら、
この映画の雰囲気で楽しむなら、まず誰かと一緒に行くことが前提でしょう。
まだお世辞と作り笑顔が必要な関係だったらまずアウトでしょう。
日常の愚痴が出るのもまた違うでしょう。
ある程度、クリエイティブな話ができるのがいい。違う時空の話をちょっとできるような。
初対面の会話は、テンションが高いから△。
居心地いい関係がいいね。
もうお互いのこと好きだって確認済み。
異性はちょっと難しい。でも花沢類みたいな人はあり?
すてきだと思ってるけど、もうこの人に好かれたいとか考えてる時期が終わってる相手。
でもどっちかというと穏やかで想像力がある女性がいいな。
日常の出来事よりちょっと離れた、自然の視点で会話する。
主語は、「私は」「あなたは」「彼は」よりも、「カモメは」、「ヒノキは」。
目の前の街を越えて、一緒に遠くの景色を見てるような気持ちよ。
昔の文通友達が一番近いかな?
だとすれば、誰かと一緒に来るよりも、カフェで手紙を書けばいい?
経験上、そうでもないけど〜
いつか誰かとそういう会話ができること、とても楽しみにしてる。